「はぁ…はぁ………うぐっ……」
終わったなぁ…本当に終わっちまったよ………
ここまで来たけどもう身体さえ動かねぇや…戦い疲れた…
はは、もうここで終わりでもいいかもなぁ………
ー最果てにてー
激しい戦闘でいつの間にか飛び出していた懐中時計の針がカチッ カチッ と音を鳴らしながら針が無慈悲にも進むそれに連れて身も 心も "人間"としての感覚がどんどん薄れていくのを感じる・・・もう、なにもかも限界と言う領域へと到達してしまったようだ。
恐らくもう限界を越えることは出来ないだろう。
人の言葉が背中を押さない限りは・・・
んまぁ、残念ながらここには人なんていねぇんだわ…だってもう誰一人生きていねぇーんだしなぁ・・・オレ?オレは人外になったし〜カウントはされないだろ、はいノーカウントノーカウント(暴論)あー、これからどうしよう…まずは腹が減ったな…いやでも、身体が動かねぇってんだわ、しばらくは動くのは無理だなってその前にここから出なくちゃならない
「オレ、ずっとこのままなんだろうか・・・」
いやでも…こんなオレが望まれることに意味があるのだろうか?もう帰る場所ないな…合わせる顔もない…
仲間に迷惑かけて失って ギルドの連中にも迷惑かけて
挙げ句の果には一番信頼してたやつにすら先立たれたと言う
「・・・あーくっそ、全然笑い話にもならねぇな」
この世から色を無くしてしまった灰色の世界でただ一人
もしかしたらギリギリ生きてる人間が何人かいるかもなぁ
なんてそんなわけねぇ…あれは…あの光は人間だった天使と大天使が引き起こした光だ…全ての色を無くすほどの力だった語るのはそこまでしか出来ない
「後始末はしっかりとやり遂げたぜ・・・カーム」
人間も 信頼も 居場所も 信念も なにもかもない。
腹が減らないのなら 死なないのなら
「・・・寝よ」
そう決意して一先ず寝ることにする。
明日からは忙しくなるけど暇な人生になる
・・・
これからはお気楽に生きていけるな………